第26回 勤労者短観(25年10月実施)~所感~

前回の抜粋した結果を見て、どのように感じたでしょうか?

 

自分が勤める会社は「ブラック企業」だと認識しているのは、若年層ほど高い結果になっています。

実に20代の4人に1人が自らの勤め先を「ブラック企業」だと思っているということになります。

 

 

また違法状態に対する具体的行動を見ると、いきなり監督署や司法の場へ訴えるというよりも、まずは上司や経営者、同僚など身内に相談する割合が比較的高いようです。

 

 

常々感じていることですが、労働者の多くは、初めは「何気ない要望」というカタチで打診します。

しかし、それに対して上司や経営者が全く聞く耳を持たなかったり、無下に扱ったりすることにより、感情に火が点き、監督署や司法の場へと訴えていくように感じます。

 

 

やはり、経営上の問題や課題でキーとなるのは、経営者と上司である管理職です。

 

 

長時間労働を例にとってみても、惰性のまま、労働時間が長時間化してはいないでしょうか?

 

 

長時間労働が美徳であったり、当たり前と思っている方もいるかもしれません。

でも、これは大きな爆弾を背負っているようなものです。

 

 

以前観たNHKのクローズアップ現代では、残業削減のために、どんなに一般の労働者を教育しても

『自分だけが働き方を変えるのは難しい。』

『上司が残っているのに、自分だけ帰れません。』

という声があり、効果がなかったそうです。

 

 

そこで管理職に残業削減の対策を考えさせてみたところ、出てきたのは「個人の意識改革が最も大切」という抽象的かつ他人事なものばかりで、問題の具体的な改善策には至りません。

大きな企業の管理職でさえも、これが実態なのですね。

 

 

長時間労働が管理職自らの問題とは捉えていない現実。

 

 

本来の管理職の役割の中には、部下の仕事の内容、労働時間の把握、仕事のやり方などを把握し、問題があれば指示をしたり、対策を立てることも含まれます。

 

番組の中で、実際に取り組み事例として上げられていたものをご紹介します。

 

・社長が残業削減に貢献した管理職や部署を評価したり、賞金を出した。

 

・管理職が「今日はノー残業デー、帰れそうにない人は早めに相談してください。」の一言を言うことにより、部下の体調や、子供の行事など家庭の事情、趣味の活動等を把握できるようになり、仕事の優先順位をつけ、段取り力がアップした。

 

・各従業員のプライベートの予定を共有し、仕事を組む。その結果、行き詰っている人には、手伝ったり、従業員同士が助け合うという姿勢が生まれた。

 

・各人の終業後の予定に合わせて、会議の時間帯をずらす。

 

まさに試行錯誤の連続ですが、忍耐強く継続することで10%の残業時間削減を達成したとのことです。

 

 

トップ(経営者)の意思決定と、管理職の意識改革。

労務に限らず、経営上の課題やリスクを改善するにはこの2つがとても重要なのでしょう。

無理だと諦めず、本気で知恵を絞ってみませんか?

 

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